世界のモバイルアプリトレンド:第8回

Column 2020

2020/06/26

「Whova」「CrowdCompass」――withコロナでオンライン展示会・バーチャルイベントアプリの人気が急上昇

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で、大規模イベントの開催を断念せざるを得なくなった企業が急速にバーチャルイベントへのシフトを進めています。
そうした流れの中で注目のアプリとは。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、2020年3~5月に予定されていた250件超ともいわれるビジネス展示会やEXPO、見本市は全て中止となりました。幕張メッセや東京ビッグサイト、東京国際フォーラムなどの国際展示場は緊急宣言の解除を受けて2020年6月から再開していますが、2020年内に開催予定の主だったイベントは軒並み中止または延期となっています。

展示会やEXPOは関連企業が一堂に会し、顧客や見込み客、同業他社との情報交換や商談を可能するものです。これが中止になることにより、多くの企業が今後の営業の在り方を変えざるを得ないのが現状です。それと同時に、展示会のために確保していた予算を、別の有効な一手へとシフトさせる必要もあるでしょう。

そんな中にあってコンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、2020年9月に予定していた「東京ゲームショウ2020」の幕張メッセでの開催を見送り、オンライン開催へ変更する旨を発表しました。ゲーム業界では、これまでも任天堂が独自にオンラインイベントを開催してきましたが、コロナ禍でこの流れが業界全体に広がっていくのかもしれません。

海外でも、展示会や見本市はコロナ禍に大きな影響を受けています。しかし、完全中止または10月以降の開催日へ変更したイベントは意外と多くありません。相当数の米国の展示会は、会場をバーチャルイベントプラットフォーム上へ代替して、オンライン開催しています。

Salesforceもまた、例年17万人を集客するサンフランシスコ最大級の展示会「Dreamforce」の2020年11月の開催をオンラインへ変更すると決定しました。同社は既に2020年3月のシドニー「World Tour Sydney」をオンライン開催に変更し、8万人の参加者を集めています。同展示会は通常1万1000人程度の参加ということですから、8倍近い集客に成功したことになります。

イベントのオンラインへの切り替えがスムーズに進む背景には、使いやすいVR(仮想現実)やスケジューリング、通知、コミュニケーション機能などバーチャルイベントテクノロジーが整いつつあることがあります。さまざまな技術を実装したバーチャルイベントアプリを使うことで、世界中の人が手軽に参加できるようになっているのです。

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