インターアローズ　デジタル市場レポート
2018年10月号

 

米国市場における日本アプリのMAUに、強力なIPを持つゲームが上位にランクイン
その中でも、「Sonic」を中心としたセガのアプリが上位を独占中

2018年9月7日-10月6日までの30日間、米国Apple App Storeにおける日本のアプリのMAU（月間アクティブユーザー数）では、任天堂、セガ、コナミ等のゲームアプリが上位にきていることがわかります。但し、これらのアプリは全て2017年以前にリリースされた、強力な人気キャラクターを持つアプリで、依然米国で日本アプリが成功するためには、このような強力なIPが必要となることを示唆しています。

トップは任天堂の「Super Mario Run」。日本のMAUではすでにトップ10外になっていますが、米国では月間3,000万に迫るユーザーがこのアプリをプレイしています。

米国Apple App Storeでの日本アプリの特徴は、セガのゲームアプリに人気が集まっている点です。セガは、人気キャラクター「Sonic」を中心に、４アプリをトップ10内にランクインさせています。

ゲーム以外で米国Apple App StoreでMAUトップ10内に入っているアプリは、第３位にSNSの「LINE」、第10位にショピングの「Mercari」となっています。

次に米国Google Playでの日本のアプリの状況を調べてみると、MAUトップ10のMAUをApple App Storeと比較すると、そのユーザー数は1/4以上少ないことがわかります。またセガの勢力がさらに拡大し、MAUトップ10中7アプリがセガのアプリとなっています。

セガ以外に、米国Google PlayでMAUトップに入っているアプリは、第２位の「Super Mario Run」、第３位の「LINE Camera」、第９位の「Pokemon Quest」のみとなります。

欧米のスマートフォン・ユーザー比率は78％以上
プラットフォームでは、Blackberry、Symbian、Microsoftは市場からほぼ消滅し、
GoogleとAppleが独占中

本年8月、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペインのスマートフォン・ユーザー比率を調べてみると、トップはスペインの87.2%。最下位のイタリアでも78.9%となっており、欧米主要国では、携帯電話ユーザーの約８割がスマートフォンユーザーになっていることがわかります。

またスマートフォンのプラットフォームでは、過去多数のユーザーを獲得していた、ノキア端末に代表されるSymbian、ビジネス領域で人気のあったBlackberry、新興のMicrosoftは、大幅にシェアを落とし、上記主要欧米諸国でのシェアは全て3％以下となっています。

その結果、現在スマートフォン・プラットフォームでは、GoogleとAppleが独占状態にあります。GoogleとAppleを比較した場合、上記欧米主要国の全てでGoogleがAppleを上回り、Googleは特にヨーロッパ地域でユーザー数が多いことがわかります。今回ピックアップしたヨーロッパ地域では、英国を除く４カ国では、携帯ユーザーの半数以上がGoogleプラットフォームの携帯端末を利用しています。

逆にAppleユーザーが多い国のトップは、米国でこれに英国が続きます。英国を除く国でのAppleのシェアは20%以下で、特にスペインでのシェアは10.8%に止まっています。

現在Google Playアプリで、使用されている分析系SDKのトップは「Google Analytics」
その他は、「Crashlytics」「Adobe Marketing Cloud」「Flurry」「Adjust」

現在国内で、分析系SDKを使用しているアプリが増加しています。トップは「Google Analytics」。無料版を含めて、Androidでは5,021のアプリがこのSDKを利用しています。

その他分析系SDKで採用されているものは、クラッシュ分析に特化した「Crashlytics」、より高度なマーケティング分析を可能にする「Adobe Marketing Cloud」、「Flurry」、広告効果も測定可能な「Adjust」がトップ5にランクインしています。

「PRIORI DATA」とは

「PRIORI DATA」（プライオリ・データ）は、2013年設立、ドイツ、ベルリンに本社を持つ、スマートフォンアプリ市場分析データ会社です。全世界57ヵ国アプリストアでのアプリダウンロード数、売上金額、ASOデータをリーゾナブルな価格で提供できることで、日本を含む世界市場で注目を集めています。このデータは国内でも高い評価を得て「CESAゲーム白書2018」、モバイルコンテンツフォーラム「スマホ白書2018」、ファミ通「モバイルゲーム白書2018」の公式アプリデータとなっております。
詳しくは：http://www.prioridata.net/ をご覧ください。

Datanyzeとは

Datanyzeは企業のテクノロジー導入データを抽出し、「あの競合ソフトを利用するのはどの企業？」を　リアルタイムにお知らせするICT営業支援システムです 。

Datanyzeは、世界4,000万ウェブ、7,000テクノロジーと300万アプリのオープンデータをリアルタイムに把握します。Google Ventureの支援を受けて2012年に米国カリフォルニア州で設立され、月間30万ユーザーを擁するまでに急成長しています。国内では、昨年5月より株式会社インターアローズが日本総代理店として販売を開始いたしました。

Datanyzeのデータ収集方法

*Datanyzeによるテクノロジーのデータ抽出は、Alexsaグローバルランキング上位100万件以内のウェブサイト、及びGoogle ChromeアドオンDatanyze Insiderで登録されたドメインと、お客様からの登録リクエストを受けたサイトとテクノロジーから行われます。

*サイト上のリンクや事前定義のウェブページ（ (/jobs, /careers, /cart, /checkout, /blog）などの一般公開されたコンテンツだけをクローリングします。Datanyzeはストリング（文字列）マッチングにより、そのテクノロジーがウェブサイト上にあるか否かを判別します 。例えば、テクノロジーAの３件のシグナチャーを計測しているとします。シグナチャー①と②をウェブサイトXのHTMLで検知し、更にシグナチャー③がウェブサイトXのSPFレコード上に検索された場合、「テクノロジーAはウェブサイトXに導入されている」と解析します。
詳しくは、 http://datanyze.jp/ をご覧ください。

データ提供

株式会社インターアローズ

インターアローズは、日本、英国を拠点とするデジタルマーケティングエージェンシーです。グローバルデータ & アナリティクス及び日本には無いデジタル・マーケティング・ソリューションを提供しています。インターアローズはデジタル・マーケット測定のリーディング企業である「comScore」(コムスコア)、個々の人にフォーカスしたログ解析の「KISSmetrics」(キスメトリクス）、アプリのユーザー行動を可視化するアプリ解析の「Appsee」(アップシー）、新しいEメールマーケティングンの「Mailup」（メールアップ）、ベータ版アプリのテストを簡単、迅速、正確、安価に実施できる「TestFairy」（テストフェアリー）、そして、全世界5７カ国のスマートフォンアプリストアの分析データを提供できる「PRIORI DATA」（プライオリ・データ）等、海外の先端技術を持つ企業とのアライアンスを積極的に行い総合的デジタルマーケティングソリューションを提供しています。また昨年5月、米国の「Datanyze」（データナイズ）と提携し、Web、アプリにインストールされているソフトウェア・SDKを瞬時に解析できるデータサービスも開始しています。
インターアローズの詳しい内容につきましては、下記をご参照下さい。

http://www.interarrows.com/

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