現在注目されているアジア市場のタイ、韓国、台湾の市場では、日本のどのパブリッシャーがどのようなアプリで、どれくらいの売上を上げているのでしょうか?今回は2016年12月、この3カ国のGoogle Playでの日本のパブリッシャーの状況をレポートします。
タイにおいては、日本のアプリでは過去から「LINE」ブランドが人気を博しています。昨年12月でも日本の売上トップ5アプリ中、3アプリは「LINE」ブランドが占めています。その他のアプリとしてはスクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS」が第3位、Asobimoの「IRUNA Online」が第5位にランクインしています。しかしながら、売上金額はそれほど高くなく、第1位の無料通話&メッセージアプリの「LINE」でも月間4万ドル程度に止まっています。
Figure 1: 2016年12月、タイGoogle Play、日本アプリ売上金額トップ5
韓国のGoogle Playの市場規模はグローバルでもトップ3に入る規模になっており、特にゲームアプリ市場が大きいのが特徴です。しかしながら、Kakao等ローカルのブランドの力が強く、日本のアプリは苦戦しているのが現状です。また韓国で売上を上げている日本のアプリは「ONE PIECE」、「NARUTO」、「ドラゴンボール」等の人気アニメのゲームや、「FINAL FANTASY」や「LINE」等、すでにブランドが確立しているものに限られています。2016年12月の売上金額では、バンダイナムコの韓国語版「ONE PIECE」のゲームが突出しており、月間156万ドルと、1.5億円を超える売上金額となっています。
Figure 2: 2016年12月、韓国Google Play、日本アプリ売上金額トップ5
最後に台湾ですが、今回取り上げた3カ国の中では、日本のパブリッシャートップ5の売上金額が最大となっています。特に第1位の無料通話&メッセージアプリの「LINE」の昨年12月の売上は1,200万ドル(約13億円)を超えており、第2位の「LINE Rangers」でも92万ドルと高いレベルとなっています。台湾でも「LINE」ブランドが強い状況ですが、その他の日本のパブリッシャーとしては、スクウェア・エニックス、ワンダープラネットがゲームアプリで健闘しています。
Figure 3: 2016年12月、台湾Google Play、日本アプリ売上金額トップ5
昨年12月16日、全世界のファンが待望していた任天堂の「Super Mario Run」が遂にリリースされました。リリースから12月31日までの16日間のダウンロード数を集計してみると、国別のトップは米国。そのダウンロード数は3,849万と圧倒的な数値となっており、第2位英国の5.2倍、第3位日本の8.1倍のダウンロード数に相当します。またこの米国でのダウンロード数は、2016年12月にリリースされたグローバル市場全体の37%を占める比率にもなっています。
Figure 4:
この傾向は売上金額でも同様で、米国が16日間の売上金額987万ドルを記録し、他国を大きく引き離して第1位。日本は第2位となっておりますが、売上金額は米国の1/3以下、第3位の英国に至っては1/6以下の結果となっています。また売上金額での米国のグローバルシェアは44%で、ダウンロード数のシェアを上回っています。「Super Mario」はもちろん日本発のキャラクターですが、現在いかに米国で人気がありファンが多いのかが理解できます。
Figure 5:
2016年11月、国内で携帯電話を使用して購買した商品/サービスで、最大の購買者数を持つのは「衣料/アクセサリー」。これに「食品」、「書籍(電子書籍は除く)」が続きます。また前年同月対比で見た場合には、「スポーツ/フィットネス用品」が+68.1%と最大の購買者増加率となっており、これに「子供のおもちゃ」(+54.9%)、「ホテルの宿泊」(35.9%)が続きます。
Figure 6:
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