インターアローズ デジタル市場レポート 2018年8月号

インターアローズ デジタル市場レポート
2018年8月号

 

ショート音楽動画コミュニティ・アプリ「Tip Tok」
iOSの月間アクティブユーザー数が500万を超える!

本年6月に入り、新たな人気アプリが登場しました。その第一は「セブンイレブンアプリ」で、2018年6月国内Apple App Store総合月間ダウンロード数ランキングで第1位となり、コンビニアプリでは過去最高を記録しています。購入時に貰える「バッジ」に応じて、お得なクーポンがもらえたり、抽選ゲームに参加できたりする新サービスが受けたことが主な原因と推察できます。

第二位は「ドラゴンボールレジェンズ」。待望の人気ゲームの新作で、リリースから1ヵ月で140万を超えるダウンロード数となっています。第三位は中国BYTEMOD社が開発した、ショート音楽動画コミュニティ・アプリ「Tip Tok」。現在アジアで大人気のアプリで、日本でも本年5月からダウンロード数が急増しています。

最後が「NHK 2018 FIFA ワールドカップ」と「TVer」。本年6月14日からロシアで開始されたワールドカップ・サッカーの影響で、いづれもダウンロード数が急増しています。民放TV番組の再放送を提供する「TVer」は、この商機を逃さず「2018 FIFA ワールドカップ 特設ページ」を追加しました。

 

Figure 1: 2018年6月、国内Apple App Store
ダウンロード数トップ10

Figure 1: 2018年6月、国内Apple App Storeダウンロード数トップ10

(Source : Priori Data, June 2018, Japan)

 

Figure 2:

Figure 2:

(Source : Priori Data, June 2018, Japan)

今回新たに登場したアプリのMAU(月間アクティブユーザー数)を比較すると、一番の注目のアプリは「Tik Tok」です。「Tik Tok」はダウンロード数では第3位ですが、MAUが非常に多いことが分かります。
「Tik Tok」はショート音楽動画コミュニティという新しいジャンルのSNSですが、これが日本でも人気が高まっており、本年6月のアクティブユーザー数は500万人を超えています。今後国内での新たなSNSとして定着する兆しを見せています。

その他の注目アプリは、韓国ゲームの「PUBG MOBILE」。現在世界中で人気を博しているバトルロワイヤル系ゲームの火付け役となったPCオンラインゲームのモバイル版です。こちらのアクティブユーザー数が100万を超え、現在世界中で人気を博しているバトルロワイヤル系ゲームのブームが日本でも起きていることを物語っています。

またワールドカップ関連アプリでは、「TVer」のアクティブユーザー数も100万を超えており、通常の番組に加えてワールドカップの視聴者が追加されてこの数値になっていることが推測できます。

 

Figure 3:

Figure 3:
 

スクリーンショット

スクリーンショット1 スクリーンショット2 スクリーンショット3

(Source : Apple App Store)

 

韓国は、日本パブリッシャーには厳しい市場か?
最新韓国アプリ市場の実態

韓国のGoogle Play市場は、米国、日本に次ぐ巨大な市場ですが、実態は地元韓国パブリッシャーによる寡占化が進行しています。最新の2018年6月では、韓国パブリッシャー売上ランキングトップから11位までは全て韓国パブリッシャーが独占し、海外パブリッシャーでトップ20位に入っているものは7社のみとなっています。

パブリッシャートップは、ゲーム系の韓国パブリッシャー「Netmarble」。「リネージュ2レボリューション」をヒットさせ、「リネージュM」を持つ同ゲーム系韓国パブリッシャー「NCSOFT」と共に大きく他社を引き離しています。韓国では美麗なグラフィックのMMORPGゲームに人気があります。

海外パブリッシャーのトップは、ランキング12位のフィンランド「Supercell」。全世界的なヒット作「Clash of Clans」「Clash Royale」を持ちながらも、韓国では12位に止まっています。日本のパブリッシャーでトップ20位内に入っているのは「Bandai Namco」のみで、ランキングは17位です。

韓国で特徴的なのは、「Tencent」「Netease」等の中国系の大手パブリッシャーがランキング外になっている点です。韓国での中国アプリの評価は高くありません。その代わり香港のパブリッシャーが3社、シンガポールのパブリッシャーが1社、トップ20位内にランクされています。また米国アプリの人気も高くなく、トップ20位内に入っているのは「Epic Action」のみで、その内容も日本「スクウェア・エニックス」とのコラボで開発したゲーム「Final Fantasy XV: A New Empire」となっています。

 

Figure 4:韓国Google Play
パブリッシャー売上ランキングTop20

韓国Google Playパブリッシャー売上ランキングTop20

(Source : Priori Data, Google Play, June 2018, Korea)

Figure 5:

Figure 5

(Source : Priori Data, Google Play, June 2018, Korea)

 

韓国市場における日本のアプリの大半はゲームで、トップは「バンダイナムコ」の「ONE PIECE」。やはり日本の人気アニメが上位にきています。第2位は、日本でも人気のあった「PONOS」の「にゃんこ大戦争」、第3位は、世界的にヒットしている「KONAMI」のサッカーゲーム、「PES 2018 PRO EVOLUTION SOCCER」です。しかしながら、トップの「ONE PIECE」でさえも、韓国での総合ランキングでは40位で、売上金額でも月間1億円を下回っています。

Figure 6:

Figure 6

(Source : Priori Data, Google Play, June 2018, Korea)

 

ゲーム開発の決め手、国内主要Androidが使うゲームエンジンは
「Coos2d-X」「Unity 3D」「Google Play Games Services」

国内主要ゲームアプリでは、その目的によって様々なSDKを採用してその機能を高めています。その例として「モンスターストライク」では、ユーザーのアトリビューション、クラッシュ、ソーシャルログイン、ディープリンキング、ロケーション・インテリジェンス、ペイメント、広告配信等、計28のSDKを採用して、アプリの機能を強化し、ゲームプレイのみならず、あらゆる角度からユーザーの拡大・維持を図っています。

今回SDKの中でも、ゲーム開発の中心となるゲームエンジンを調査してみると、日本のAndroidアプリの場合、4つのタイプに分かれることが分かります。

その第一が「Cocos2d-X」。このゲームエンジンは、クロスプラットフォームで2Dキャラクターの最適化を図れるため、アニメ調の2Dキャラクターを使用したアプリの大半はこのゲームエンジンを採用しています。具体的には「モンスターストライク」、「Fate/Grand Order」、「LINE:ディズニーツムツム」等が該当します。

第二は「Unity 3D」で、こちらはクロスプラットフォームでの3Dキャラクターに対応したゲームエンジンです。従って「アイドルマスター」、「Pokemon Go」、「星のドラゴンクエスト」等が採用しています。

第三は「Google Play Games Services」。これはGoogleがゲームデベロッパーに提供しているゲームエンジンで、Androidゲームを最適化するほか、ソーシャル機能やマルチプレイ機能を簡単に実装できるメリットがあります。これは「グランブルーファンタジー」「リネージュ2レボリューション」「ファイヤーエンブレムヒーローズ」等が採用しています。

最後のタイプは、これら既存のゲームエンジンを採用せず、独自に開発したエンジンを使用する場合です。これには「パズル&ドラゴンズ」「LINE PokoPoko」等が該当します。

 

Figure 7:国内主要Androidゲームアプリ
主要エンターテインメント・カテゴリ・アプリ
使用ゲームエンジン

Figure 7:国内主要Androidゲームアプリ 使用ゲームエンジン

(Source : Datanyze, Android Apps, June 29, 2018, Japan)

 
 

プライオリデータ

「PRIORI DATA」とは

「PRIORI DATA」(プライオリ・データ)は、2013年設立、ドイツ、ベルリンに本社を持つ、スマートフォンアプリ市場分析データ会社です。全世界57ヵ国アプリストアでのアプリダウンロード数、売上金額、ASOデータをリーゾナブルな価格で提供できることで、日本を含む世界市場で注目を集めています。このデータは国内でも高い評価を得て「CESAゲーム白書2016」、モバイルコンテンツフォーラム「スマホ白書2016」、ファミ通「モバイルゲーム白書2017」の公式アプリデータとなっております。
詳しくは:http://www.prioridata.net/ をご覧ください。

datanyze

Datanyzeとは

Datanyzeは企業のテクノロジー導入データを抽出し、「あの競合ソフトを利用するのはどの企業?」を リアルタイムにお知らせするICT営業支援システムです 。

datanyze

Datanyzeは、世界4,000万ウェブ、7,000テクノロジーと300万アプリのオープンデータをリアルタイムに把握します。Google Ventureの支援を受けて2012年に米国カリフォルニア州で設立され、月間30万ユーザーを擁するまでに急成長しています。国内では、本年5月より株式会社インターアローズが日本総代理店として販売を開始いたしました。

Datanyzeのデータ収集方法

*Datanyzeによるテクノロジーのデータ抽出は、Alexsaグローバルランキング上位100万件以内のウェブサイト、及びGoogle ChromeアドオンDatanyze Insiderで登録されたドメインと、お客様からの登録リクエストを受けたサイトとテクノロジーから行われます。

*サイト上のリンクや事前定義のウェブページ( (/jobs, /careers, /cart, /checkout, /blog)などの一般公開されたコンテンツだけをクローリングします。Datanyzeはストリング(文字列)マッチングにより、そのテクノロジーがウェブサイト上にあるか否かを判別します 。例えば、テクノロジーAの3件のシグナチャーを計測しているとします。シグナチャー①と②をウェブサイトXのHTMLで検知し、更にシグナチャー③がウェブサイトXのSPFレコード上に検索された場合、「テクノロジーAはウェブサイトXに導入されている」と解析します。
詳しくは、 http://datanyze.jp/ をご覧ください。

データ提供

インターアローズ

株式会社インターアローズ

インターアローズは、日本、英国を拠点とするデジタルマーケティングエージェンシーです。グローバルデータ & アナリティクス及び日本には無いデジタル・マーケティング・ソリューションを提供しています。インターアローズはデジタル・マーケット測定のリーディング企業である「comScore」(コムスコア)、個々の人にフォーカスしたログ解析の「KISSmetrics」(キスメトリクス)、アプリのユーザー行動を可視化するアプリ解析の「Appsee」(アップシー)、新しいEメールマーケティングンの「Mailup」(メールアップ)、ベータ版アプリのテストを簡単、迅速、正確、安価に実施できる「TestFairy」(テストフェアリー)、そして、全世界57カ国のスマートフォンアプリストアの分析データを提供できる「PRIORI DATA」(プライオリ・データ)等、海外の先端技術を持つ企業とのアライアンスを積極的に行い総合的デジタルマーケティングソリューションを提供しています。また本年5月、米国の「Datanyze」(データナイズ)と提携し、Web、アプリにインストールされているソフトウェア・SDKを瞬時に解析できるデータサービスも開始しています。
インターアローズの詳しい内容につきましては、下記をご参照下さい。

http://www.interarrows.com/

 
 

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★WEB、アプリにインストールされているソフトウェア、SDKを瞬時に解析!
先進のセールスインテリジェンスツール「Datanyze」(データナイズ)」:http://datanyze.jp/

★全世界57カ国のApple App Store、Google Playでランキングされているアプリのダウンロード数、売上金額データをご提供!
スマーフォンアプリ市場分析データ「PRIORI DATA(プライオリ・データ)」:http://www.prioridata.net

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「コムスコア・モビレンズ」の更に詳しい情報は:www.mobilens.jp
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